「え~、いいじゃん。ちょっとくらい」


実は、昨日お母さんに訊いてみたら、驚くほどあっさりOKされちゃって、一緒に住むことになったんだけど……。


お母さんったら、ありえない!!


ふつうさ、若い男女を同室にする!?


何かないか、とか心配しないわけ!?


お母さんはヴェルのことを彼氏だと勘違いしているらしい。


疑われるよりは、まだいいけど。


そのせいで、ヴェルは調子に乗ってるし。


「オレのことは気にしないで。さっ、着替え続けて?」


ヴェルがするっ、と腕をあたしの腰にまわした。


「ちょっ、ヴェル!!」


―――バタンッ


あたしが叫んだのと同時に、ドアが開いた。