だけど、あれからどれだけチャットにINしていても彼がくることはなくなった。
きっと「謎」に飽きたんだろうと思った。
だから、いろんな男アバターに話しかけてみた。
だけどどれもこれも私に合わない。
それどころか、「廉」というユーザーを思い出す。

だけど、私には誰かに必要とされたい。
廉くんでなくても、誰でもいいから・・。

「ね、謎ちゃんは誰か好きな人いるの?彼氏とかさ。」

そういえば、こんな質問を廉くんにもされたっけ。

「うーん・・。」
「いないならさ、俺と付き合ってよ。」
「悪いけど、私好きな人がいるの。まだ付き合ってもないし告白もしてないけどいずれは付き合いたいなって思ってる。」


狭いエリア。
私は、そう言い終わったときに私の好きなユーザーが入口にたっていたのを確認した。
好きなはずなのに、その場所から逃げるように他のエリアに出かけた。
追跡ができないようにIN情報を隠して・・。