「誰も喋らないね。」
「そうですねー、みんなRomしてるのかな(汗)」
「かな・・。あなたも忙しかったりしましたか?」

忙しいなんてとんでもない。
時間を潰そうと毎日必死なんだから。

「私はいつでも暇人なんですよぉ(汗)」

そう、いつでも暇人。
いつでも引きこもり。
篭の中から飛び出すことのできない勇気のない小鳥。

「あはは、そうなんですか?学生さん?」
「学生さんですー。」
「お!何年生ですか?」
「何年生に見えますか?」

私は基本高校2年生ということにしている。
通信大学なんて言いたくないし、自分がもう18で引きこもりなんて知られたくなかった。

「高校1年?」
「おしいぃぃぃ!高校2年です!」
「まじでえ?!歳近いね!俺は高校3年生!」

びっくりした。
高校3年生でこんな呑気にゲームしてるのかと。
受験戦争の渦にくじけたか、それともはなっからやる気がなかったのか。

「ところで廉さんはどこに住んでるんですか?」
「俺は東京だよ。」
「わぁ!近いですね!」
「え?どこに住んでるの?」
「私も東京ですよぉ」
「じゃあさ、池袋のあたりって知ってる?」
「私その辺ですよー?おうちー。」
「まじでぇ!?俺も池袋のほうだよ!」
「あらまぁーこれも何かも縁ですねぇ、ぜひお友達登録を。」
「いいですね、よろしく。」

なっておいてあとで消しちゃえばそれでいい。
その時はそう思ったんだ。