幽霊の思い出話


「裾持ってるとシワになるぞ。その前にパンツ見えそうだけど」

 あははっと左之はいたずらっぽく笑った。ドレスを持っていた手を咄嗟に離す。

「もうっ、そんなことばっかり言うんだから。ふーん、いいよ。私も左之のこと聞いちゃったんだからね」

「おっ、俺のこと聞いたのか?」

 ちょっと興味を持ったようで、ふわりと浮かびこっちに寄ってきた。

「あー、えーっと、切腹未遂起こしたって聞いた」

「・・・ぶっ、ははははははは」

 急に吹き出し、お腹を抱えながら笑い始めた。