「新撰組って分かるか?」 その名を聞いて私ははっとした。原田左之助、この名前を歴史の授業で聞いた記憶がある。 でも、いつだったんだろう。 「名前くらいなら。何をした人たちかは詳しく知らないけれど、侍の人たちですよね・・・、確か。そういえば、原田って名前の人新撰組にも居たような気が・・・。えっ?あれ?一緒の名前ってこと?」 そう答えると、彼はふっと笑い深呼吸をしたあと、真っ直ぐ私を見ながらこう言った。 「俺は新撰組、十番隊組長、原田左之助だ」