「真沙美?どうした?何か不手際でもあったか?」 お店に入るなり、オーナーの神木が駆け寄ってきた。いつもなら店に長く居座る石川様がすぐ帰ったのを不思議に思ったんだろう。 「大丈夫。なんかあった訳じゃないから安心して。トラブルじゃないよ」 「そうか、ならよかった。先程大橋様が来店されたから、そちらの席に行って」 「はーい」 親の死に目にあえないなんて・・・。ましてや、ずっと顔を会わせてないなんて、私には考えられないことだった。