幽霊の思い出話


「あぁ。しばらくここに居るさ」

「そう、わかった。仕事終わったらここに来るね」

「おう。仕事頑張れよ」

「うん」

 そう言ったあと、再び階段を駆け降り店へと戻った。

「あっ、居た居た。真沙美居たよ」

 店長が慌ただしく誰かに叫んだ。

「店長おはよう。どうしたの?」

「今、店に連絡入って石川様が今から来るって。だからセット今すぐしてもらって。朝礼もあるし、早く準備しておいて」

「はーい」

 更衣室に入ると、すでに一席開いていて、スタンバって待ってくれていた。