「うん。おはよう」
そう言ったあと、まっすぐオーナーの部屋へと向かった。コンコンと扉を叩くと部屋から「はい」と返事が返ってきた。
「おはようございます」
「あぁ、おはよう、真沙美。電話には出てくれよな。店長嘆いてたよ」
苦笑いでオーナーの神木(カミキ)が言った。
「シャワー浴びてたから出れなくて。電話何だったのか聞こうかと思ったんだけど店長は?」
「今ちょっと出てる。旅行行ったんだろ?だから今日疲れてるんじゃないかと思って。休んでもいいよって言おうと思って連絡させたんだけど」
「それなら大丈夫。お客様の来店予定あるし、ちゃんと働く」



