左之がお墓に何か話しかけているのを邪魔したくなくて、離れられる限界くらいまでの距離を離れ、左之の様子を伺いながら近くを散策した。
彼女たちがとってしまったんだろう。ゴミなんかは見当たらなかった。
仕方なく近くのベンチに座り、携帯を取り出した。
気になっていた芹沢鴨の暗殺について調べた。左之に話を聞く前に少し知っておきたかった。本人から話を聞きたいけれど、暗殺なんて物騒な言葉、急に話されても返答に困りそうだし、あまりにも衝撃が強そうだったから。
正直、新見さんの話も衝撃的だった。人の口からあんなに簡単に死について語られると思ってはいなかった。
命が軽く思われていた、人が死ぬのが当たり前の時代か・・・。
そんなことを考えながら、私は芹沢鴨について検索した。



