やっと戦えるんだろうか。それともこのまま終わるんだろうか。
それはどうやら後者のようだった。
少しして、足音が遠ざかるとともに、怒号はなくなり段々と静かになり始めた。
「音、聞こえなくなったな」
「うん」
そんなことを話していると、会津藩の人間がまた、こっちに向かって歩いてきた。気付いた者から片膝をついて平伏していった。
「壬生浪士組の者たち、ご苦労であった。先程無事制圧し、長州藩が撤退した」
それを聞くと、上半身を起こし、おぉおぉぉと歓喜の声が上がった。
「皆の働き、感心するものであった。上には話をしておく」
「はっ」
「ご苦労」
そう言って、戻っていった。
「終わ・・・ったのか?」
「あぁ」
何かしたわけじゃないのに、何故だかどっと疲れた気がした。



