幽霊の思い出話


「えーっと、本当に原田左之助なの?」

 どうしても信じられない。刀を持っているわけでもないし、丁髷がついているわけでもない。

「そうだって言ってるだろう?」

 そう言われてもピンとこなかった。

「じゃあ、何でそんな話し方なの?」

「はっ?」

 何より真っ先にこの話し方に違和感を覚えた。

「本当に原田左之助なら、こんな風に現代的な話し方しないんじゃない?」

 そう、もっと難しい言葉を話すはず。

「あぁ」

 納得するように頷いていた。