恋は陽炎 ~道化師の初恋~

 そう言ってテ―ブル席の男を指差した。



「偉そうに足なんか組んでんじゃねえ。この卑怯もんが」



 みんなの視線が一斉にその男に向けられると横に居た女は慌てて席を立ち、そそくさと去っていった。