「あのね、亜美ちゃん。あの人はあの時に止めてくれてたんだよ。でも、あの暴力男のキレ方が普通じゃなくて手に負えなかったんだ」 「だから?」 「だから、根っからの悪者じゃないみたいなんだ。姉貴は、そこが分かってるから別れるに別れられずにいる」