「何故?」

「それは・・・・」

 押し黙ったままの時が二人の間に流れた。

 先に口を開いたのは亜美菜のほうだった。 

「心配だったから。急に私の前から消えたヒロくんが・・・・心配だったから」
「バカだよね」

 そう。私はバカなんだよ。 

 でも、バカだからこそ、心配で眠れない夜もあったもん。