奈々が顔を上げた。 
「まだそんな事をしてるんだね」

「えっ?」

 奈々が振り返ると彼は腰を抜かさんばかりに驚き、二、三歩後すざりをした。 
「どうしてお前がここに?」

「何処に居ようが私の勝手。それよりも、私の友達に手を出さないでくれないかなあ?マジ迷惑なんだけど」 

「何が迷惑だよ。お前がしっかりと俺を捕まえておかないから悪いんじゃねえか」

「えっ、何?奈々さん、知り合いなの?」