一緒に、歩こう





そして文化祭予定時刻となった。

校内がにぎやかな声で包まれる。

あたしはというと、

メイド服を着るわけでもなく

調理をするわけでもなく。

ただ店の前で呼び込みを

する生徒と一緒に

立っているだけ。

たまに調理場を担当。

時間制で交代。

呼び込みの生徒も

メイド服とカッターシャツ。

2組は案外繁盛していて、

待ってもらう人も多かった。




「先生ありがとう!」




調理場担当の子が戻ってきて、

あたしはまた廊下に出る。




「サボってんなよ、お前」




目を惹きつけられる。

カッターシャツの矢野くんが、

呼び込みのため立っていた。




「サボってないわよ。手伝ってたの!」



もう1人の呼び込みの生徒は、

通る人に声をかけている。




「矢野くんこそ、サボってんじゃないの?」




「俺必死に声かけてんだけど」




そうは見えない態度。

あたしの目にはサボって

いるようにしか見えない。