「はい。これでよし」 車の中に少しだけ 会話が出来た。 こんなにばかな男に 惚れたあたしが、ばかだ。 「学校戻ったら本当のこと話すのよ?」 「あ?何のことだよ」 「何で喧嘩したか知らないけど。すぐ怒っちゃダメです」 「うるせぇ」 むっとしてまた話さなくなった矢野くん。 でも、もういい。 矢野くんがあたしと話して くれてることが 何より嬉しいんだから。 「お前さ」 「何?」 「あんまり誰にでも笑いかけてんなよ」 「…はい?」 唐突に言葉を発したと思ったら。