やっぱり車の中は沈黙。 優しい言葉をかけてくれた 警察のおじさんでも 怪我した後の手当ては してくれていない。 「ちょっと待っててね」 あたしは学校に着く前に、 ある所に寄った。 それは、矢野くんの。 「っつ…、痛ぇから」 「ちょっと我慢してよ。膿んだらどうするの」 殴られて怪我した場所の 手当てをする道具を買うため。 「やめろって。ばかか、お前」 「何よ、動かないで。我慢しなさい」 痛い、と暴れる彼に、 少し触れる指先が熱い。