一緒に、歩こう






「今日ここで宣言しとくわ。あなた達は、これからもっともっと輝ける。先生が保証する。だから胸を張って、自信を持って卒業していってください」




少し一息を吸って。





「次、朝比奈先生から一言」





前に来なさい、と言われ、

頭を真っ白にして

生徒の前に立つ。

何度もここに立ったのに、

何だか変な感じがした。






「あたしは、大学を卒業して初めて就職したのがこの高校です」





思いを、みんなに

ぶつけようと思った。





「右も左も分からないあたしに、みんなはたくさん教えてくれて。本当に感謝しています」






伝えたいことはたくさんあるのに。






「この3年間、ここでみんなと過ごすことが、あたしの中で当たり前になってたので…。卒業していくことが、すごく寂しいです」






口から出る言葉が、

すごく安っぽくなる。






「でもあたしはまだまだ頑張ります。みんながあたしを支えてくれたから。だから、今度はあたしが胸を張って頑張ってるよって言えるようにします」





生徒は、あたしを見つめて。

涙を流している。

あたしは担任みたいに、

笑って話せず。






「苦しくっ…ても、何があっても…、みんなには、みんなが…いるからね」





感情が溢れて。

涙が出てしまう。