「事情を分かってくれた。本当、このクラスでよかった」
隼人は輪の外から、
みんなに向けて言うように
大きな声で感謝の意を
込めながらそう言った。
「みんな…ごめんなさい、」
周りを見渡す。
まだどこの生徒も出て来ていない。
あたしのクラスの生徒は、
体育館から1番に抜けて
駆けて来てくれたのだろうか。
「先生、また遊びに来るから!」
「絶対辞めないで!」
「隼人の次に俺と付き合ってー」
「だから、吉岡は無理だって!」
みんなが。
あたしに声をかけてくれる。
それはあたしと隼人の関係を
認める声でもあり、
励ましの声でもある気がした。
そんなみんなの1つ1つの
言葉に、涙ぐむ。
「ふっざけんな!こいつは俺のだよ!ってか、お前も泣いてんなよ!」
輪の外にいた隼人が、
我慢しきれないといった様子で
中に入り込んできた。
隼人を中心に、
周りの生徒たちが楽しそうに
笑っている。
本当にこのクラスの担当に
なれたことに。
感謝の言葉しか出て来ない。
「あ、そろそろ戻んねえと、中西待ってんじゃねえ?」
「あー!中西先生、写真撮るとか言ってたじゃん!」
やばいやばい、と
慌てふためく生徒たち。


