「あれ、先生…」
「紗月は午前中で帰るって言ってた」
隼人はそう言うと、
イスに座ってあたしを待つ。
あたしは仕方なく、
棚の中から消毒液を綿を取り、
手当てをすることにした。
「染みちゃうけど」
「痛って…」
顔をゆがめる隼人に、
ごめんねと呟きながら
消毒を続ける。
「あは、また手当してる」
「やっぱり下手」
憎まれ口は相変わらずみたいで。
それによって少し雰囲気が変わった。
「芽衣子、ごめんな」
「何で謝るの、悪いのはあたしよ」
「腕、痛くねぇか?」
「全然大丈夫!隼人こそ、無茶するんだから…」
消毒を終え、
道具を片付ける。
隼人は痛そうな傷を少し
気にしながらイスに
座りなおした。


