「てか、お前手当てしろよ。救護担当だろーが」
「や、そうなんだけど…ね」
目配せして、松田くんを見る。
松田くんは一向に頭を上げない。
「ね、松田くん。話しなよ?矢野くんのこと憧れてたんでしょ?」
「は?憧れ?」
状況を掴めていない隼人は、
目を点にしながら更に松田くんに近付く。
「お前松田って言うのか?顔上げろって。何謝ってんだよ」
隼人はそう言いながら、
松田くんの肩を起こす。
涙でぐしゃぐしゃの顔には、
砂も交じっていて。
「ぷっ…」
「お前何て顔してんだ、汚ねぇぞ」
そう言いながら、あたしと隼人は
松田くんの顔を見て笑ってしまった。
「悪ぃ、あまりにもお前の顔、汚ねぇからさ」
「いいんす!もうめちゃくちゃ笑ってください!」
そう胸を張って笑う松田くんに、
隼人はもう一笑いしていた。


