「でも今はね、母親と楽しそうに話すんだって。買い物も、母親が言えば手伝うらしいし、家の男の人がする仕事…、例えば電球変えたり、壊れたとこ直したり」
隼人がそういうことしてるって初めて聞いたけど。
想像が出来なくて、あたしは笑っちゃった。
だけど、先生は心底嬉しそうな笑みで。
「可笑しいでしょ?あたしも今だから笑えるんだけど。昔のこととかから考えると、涙もんだわ」
「何かに目覚めたんですかね…?」
あたしがそう言うと、
先生はふっと鼻で笑って。
「朝比奈。あんたのおかげだって」
あたしの目を見て。
そう言ってくれた。
「え、あたし…ですか?」
「あんたの話もすんのよ、隼人と2人でね。よく考えてみれば、あんたを好きになった時くらいから変わったのよ。だからね、本当に朝比奈のおかげなの」
先生があたしを見て、綺麗な笑みを
見せてくれた。
あたしは、やめて下さい。
あたしのおかげじゃないです。
そう言いながらも、
そう言ってくれることが、
嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。


