「だけどね」
いつもと同じようで、
何だか嬉しそうな横顔。
「最近あいつ気持ち悪いくらいいい子なんだって。母親が言ってた」
午後の競技が始まった。
グラウンドの中は、生徒たちが
必死に駆け回っている。
そんな中あたしは、白石先生の
話に聞き入ってしまう。
「こんな話、するのはおかしいかもしれないけど。あいつ彼女とか日に日に違ってて、毎晩って言ってもおかしくないくらいずっと遊び歩いててさ」
「………、」
言葉が出ない。
そんなの、今じゃ絶対考えられない。
喧嘩とかは少ししちゃうし、
問題も起こすけど。
彼はあたしを好きでいてくれているはず。
「父親が出張が多くて、母親しかあまり家にいなくて。口答えはするし、手も上げたりしてて。すごくひどかったのよ?」
「そんなの…、」


