「芽衣子…」
優しく呟くあたしの名前。
それに気を許しそうになるけど、
必死に理性で繋ぎ止める。
「隼人!隼っ…」
その時まさかの音がした。
カーテンがレールを
擦る音。
そして、頭の方から感じる
鋭い視線。
「っざけんなよ」
そして突然怒り出す隼人。
え、え、と慌てるあたし。
どうしよう。
このまま見つかって、
大事になって、処罰…なんて。
そんな…。
「なーにやってんだよ」
…ん?
聞き覚えのある声。
さっき聞いていた声。
もしかして。
「し、白石先生…」
カーテンから覗いている彼女は、
鋭い眼差しであたしを見ていて。
あたしはどうしたらいいか、と
頭をフル回転させた。
言い逃れが出来ない状態。
だって、隼人があたしの上で
胸に手を突っ込んでいるから。


