「ご、ごめんね!何か空気壊すようなこと言って…」
慌てて弁解すると。
「ごめん、芽衣子」
矢野くんは優しく囁いて
あたしをぎゅっと抱き締めた。
その瞬間、さっき考えてたことが
頭をよぎる。
「泣かせるつもりはなかった」
「うん、もう大丈夫!あたしこそ…」
泣いてごめんね。
それが言えなかった。
矢野くんが、真剣な顔つきで、
あたしを見つめていたから。
「俺と見に行こう」
「…矢野くんと?」
「2人で星、見に行こう。連れてってやるから」
彼はいつになく、彼らしくない
言葉をあたしに言ってくれた。
それは、まるで。
好きだ、と言われているようで。
「だから、泣くな。芽衣子」
矢野くんは、これだから。
あたしにいつでも優しいから。
あたし。
「約束な」
苦しくなっちゃうよ。


