「あの時…、」 「お前とここで初めて会った時」 買ってた。 矢野くんは、静かに そう言った。 何で、覚えてるの…。 確かに、あたしはあの時、 酔ってたこともあったし、 何より矢野くんが現れたことの 緊張で好きな飲み物を取った。 それを…。 「覚えてたの?」 「お前のことだから」 さらり、と言いのける彼。 何だよ、ちくしょう。 いつもと違う彼に あたしは心底着いて行けない。