一緒に、歩こう




「うるせぇな。いいんだって」




「でも、そんな…」




「俺の金なんだからいいだろ」




言い合いは続く。




「でも…っ」



歩いていた足を止め。

彼はまじめな顔で、

あたしを見つめ。




「初めての給料、お前に使いたかったんだよ」




そう言った。

…そんなの聞いてない。

バイトなんて。





「だからもう何も言うな」





「…ありがとう」





ん、と短く返事して

矢野くんは歩き始める。

あたしも遅れないように

後ろを歩くことに。

すると突然。