空蝉の光 -桜花乱舞-

【恭介】



俺は家を出て行った二人をこっそりつけていた。



木の陰に上手く身体を隠し、二人の様子を窺う。



ふと、二人は足を止めた。



「どうしたの?」



「桜ちゃん、いつまで強がってるつもりなの?」



強がってる…?



どういう意味だ…?



すると、アイツは桜を抱き寄せた。