すると、私の後を追って来たらしく、一哉君と恭介が部屋に入って来た。 一哉君は血まみれのお母さんを見るなり、駆け寄った。 「背中から腰にかけて、約2cm…。出血のわりに浅いな…」 傷の様子を見るなり、一哉君は上着を脱ぎ、腕まくりをした。 「あんたは…?」 お父さんは顔面蒼白のまま、一哉君を見た。