空蝉の光 -桜花乱舞-



「い・や!」



「だったら、この手は離さないよ」



どれだけ俺様なんだよ!



どうしよう、案内するしかないよね…。



「分かったよ、案内する」



「わーい♪じゃあ、行こう」



一哉君は私の手を引いて、歩き出した。



「手離してくれないの!?」



「だって、離したら、はぐれちゃうよ」



はぐれないよ!?



歩いてる人まばらなのに、はぐれるわけないでしょ…。



何か、いちいち突っ込むの疲れて来た。