空蝉の光 -桜花乱舞-



「何でだよ…」



幸せな空気を壊すように恭介の声がした。



振り返ってみると、そこにはやっぱり奴がいた。



恭介は目の下に隈を作り、病的に痩せていた。



「この男は…」



「何、父上?彼を知ってるの?」



「ああ。知っているも何も私に桜さんの正体を話して来たのは彼だからな」



「「「「は?」」」」



私と一哉君、お母さん達の声が重なった。