空蝉の光 -桜花乱舞-



寝ぼけてる…?



何か、可愛い…。



「今、可愛いって思ったでしょ?」



「へ?」



私は一哉君に考えを読まれ、目を見開いた。



すると、彼は私の耳元に口を寄せる。



「でも、俺からすれば、昨日の夜の桜の方が可愛かったけどね」



甘い声で囁かれたのと昨日の夜のことを思い出し、私の顔に熱を持った。



そんな私の反応に一哉君は笑っている。