「どうして、機嫌悪いの…?」 桜ちゃんは哀しそうな顔をしながら、頭を傾げた。 それ、反則…。 俺は額に手を当て、顔が赤いのを隠す。 「どうしたの、顔赤いよ?」 「な、何でもないよ。俺、外で待ってるから、早く着替えておいで」 桜ちゃんは訳が分からないと言うように頭を捻りながら、着替えに行った。 「駄目だな、俺…。桜ちゃんに完璧惚れてる…」 俺は恥ずかしさを紛らわすように頭を振ると、その場を後にした。