空蝉の光 -桜花乱舞-



「何してるの、一哉君!?」



「動かないで」



動くなって、言われたって…。



一哉君の手が髪に触れてる感触や吐息が間近に感じて、恥ずかしい。



私はそれに耐えながら彼に言われた通り、じっとしていた。


「よし、完成。似合うよ、桜ちゃん」



私は近くにあった鏡で、自分の姿を見た。



そこには、さっきまで彼の手にあった髪飾りがついていた。



やっぱり、この髪飾り…。