空蝉の光 -桜花乱舞-



「何、桜ちゃん。それ、欲しいの?」



すると、彼は私の手にある髪飾りを取ると、会計に行った。



「え…っ、あ、ちょっと!」



私が抗議した時には一哉君は
既に会計を終えていた。



「はい、俺からの贈り物」



そして、彼は会計を終えたそれを私に差し出して来る。



私は嬉しさの中にも戸惑いがあって、それを受け取ることが出来ない。



すると、一哉君は苦笑し、私の髪に触れた。