空蝉の光 -桜花乱舞-



「何、桜ちゃん?嫉妬しちゃった?」



一哉君は私の反応を面白がるように、顔を覗き込んで来た。



私は彼と目を合わさないように、顔をそらした。



すると、横から一哉君の苦笑が聞こえたかと思うと…。



「でも、こんなに本気で好きになったのは君だけだよ。桜ちゃん」



「…っ!」


耳元で甘い声でそう囁かれ、私はつい肩をビクリと揺らしてしまった。