空蝉の光 -桜花乱舞-



彼と並んで町を歩いていると、女の子達の視線が集まる。



一哉君、カッコイイからなぁ…。



私は隣を歩く一哉君を見上げた。



本当に綺麗な顔をしてる…。



こんなにカッコイイ人が私なんかの恋人で良いのかな?



「桜ちゃん。そんなに見つめてると、口づけるよ?」



「だ、駄目!」



私は咄嗟にあいてる方の手で、唇を押さえた。



縁談を壊された時のことを思い出し、自然と顔が熱くなる。



一哉君はそんな私の反応に爆笑していた。