でも、お父さんは新に何も言わず、何かを感じたように部屋に戻った。 「?」 少しすると、お父さんは一着の着物を持って来た。 「桜。これに着替えて、出かけて来い。そろそろアイツも来る頃だろ?」 そう言って、お父さん私にその着物を差し出した。 その着物は淡い桜色の布に桜が描かれたモノだった。