「一哉君…」 「ん?」 「好き…」 「うん、俺も好きだよ。だから、俺にもっと甘えて」 一哉君は私の頭を優しく撫でてくれる。 「俺が君を守るから」 私は彼の腕の中で頷くと、今まで耐えていたモノを吐き出すように泣いた。 今、私は好きな人の腕の中にいる――。 もしかしたら、今まで生きてきた中で一番幸せかもしれない。 私は一哉君の背中にそっと手を回した――。