一哉君が私を好き――? その信じられない事実にいつの間にか止まっていた涙が再び溢れて来た。 こうなってしまったら、私も感情が抑え切れない。 「私も…、一哉君が好き…」 私の言葉に彼はさらに強く抱き包んでくれる。 すると、壁を思い切り叩く音がした。 私は一哉君から身体を離し、音がした方を見た。