でも、その手は直哉によって止められた。 「兄貴。此処は俺に任せて、あの子の所に行け。あとで俺もこいつらを連れて、そっちに向かう」 こういうことは直哉よりも俺の方が得意なんだけど、今は桜ちゃんの方が優先だ。 「…頼んだよ、直哉」 俺はその場を直哉に任せ、居酒屋を出た。 すると、後ろから男達の情けない悲鳴が聞こえた。 まあ、直哉も得意みたいだけど…。