「ぷ…っ、ごめんなさい…。い、今、忙しいんで…っ」 「何笑ってんの?」 「な…、何でもありませんよ。行こう、お兄ちゃん、世梨」 私はわざと『お兄ちゃん』と呼んで、強調させると、新はギロリと睨んで来た。 おぉ…、怖っ。 私はその視線から逃れるように、世梨の手を引き、歩き出した。