「ひゃっ!?だ、誰!?」 「俺だ、恭介だ」 私の手を引っ張ったのは恭介だった。 いきなりだったから、本当にびっくりした。 それより、どうして恭介が私を路地裏に引きずり込んだの? 「ねぇ、恭介…。どうして、私を――」 「桜、お前はアイツが…、一哉とか言う男が好きなのか?」 恭介はまっすぐな目で私を見つめて来る。