「ワタシ女のコなのでイケメンとかウレシくありませーん。」


そしてステージ企画の1番なんて取れると思いませーん。



「大丈夫!いっぱい宣伝してお客さん集めるもんっ!チラシもできたことだし、早速今日から配って回ろうな!」


なにが大丈夫なんだ。
あと、もんっ!とか言うなキモイから。


「あー…チラシできたんだ?」

「うん!見る?見たいよね?!持ってくる!」




一言も挟むヒマを与えることなく自己完結させたポンコツが教室から走り去って行った。


騒がしいやっちゃなぁ。いつもだけど。



「慎太郎先輩の甚平姿、ゴチです。」


「黙れミーハー星人め。鼻血出てんぞ。」


「え!ウソ?!」


「嘘だから安心しろ。」



兄貴のこと見て鼻血垂らされたらさすがの明里さんでも友だち辞めたくなるわ。



「いやー、でもあの慎太郎先輩とこの明里でしょ?しかも兄妹漫才?

これは本気でステージ企画優勝狙えるラインにいるんじゃないの?」



そうなのか?そんな感触は一切ないぞ。



「だって単純に考えて見なさいよ。お客さんが投票できるのは1人二票でしょ?一票は友だちが関わってるグルーブに投票して、あと一票はどうする?ってなるでしょ?

そしたら必然的に顔が良い、面白い、目立つ、盛り上がる企画に目が行きますよねぇ?オケ部?ダンス?バンド?ありきたり過ぎてつまんないわ。イケメン?兄妹?漫才?なにその新しい風!ってなるじゃん?

そうなったらこっちのもんよ。知り合い票がっぽり稼ぐアンド二票目総取りイコールステージ企画優勝おめでとうございますよ。」



姉さん今日もお口が元気にガトリングガンですね。


力説ご苦労様。