Thanks for XX【六花の翼・番外編】



情けないけど、俺は素直にお願いした。



「何で?」


「なんでって……一応俺、男だから。

ごめん……」



友達なのに、こんなこと言うのキモすぎるよね。


ずっと、一緒に遊ぶって言ったのに……


こんなの、裏切りだ。


ごめん、清良さん……



「……ドキドキしてんの?」



だからなんで、そんな可愛い顔で聞くのさ!?



「ごめん……」


「なんで謝るの?」


「だって、友達なのにさ……」



あぁ、どうしよう。


すげー変な雰囲気になっちゃった。



「……大人になったと思ってたのに」


「はい?」


「……そういうときはね、キスしちゃえばいいんだよ」


「はぁぁ?」


「だって、わざとドキドキさせてんだもん。

気づいてよ……」



そう言って、清良さんは俺から離れた。


そして、真っ赤な顔でうつむいた。