部屋に戻ると、電気がついているのが、
階段の下から見えた。
「あれ?消し忘れたっけ?」
ゆっくり階段を上がり、カギを差し込んだ。
重いドアを開けると、そこに。
太一の茶色い頭が、あった。
「へっ??」
太一は何故か、玄関マットの上に正座していた。
「……どーしたの?」
もう、そう聞くしかないよね。
声をかけられた太一は、頭を上げないまま。
がば、とひれ伏した。
「すいませんでしたぁぁぁ!!」
「はあ?」
「俺が悪かったです!
許してください!!」
太一はひれ伏したまま、あたしに謝った。
「ちょ、ちょっと?」
「なんで連絡、くれないんだよぉぉ……」
はあ?
もう、邪魔だコイツ!!
あたしは靴を脱ぎ、太一をまたいで部屋に入ってやった。
太一は驚き、立ち上がる。
あたしはその顔を、見上げた。
「あんただって、連絡よこさなかったでしょう!?」
「だ、だって」
「だってじゃない!もぉぉ……」



