Thanks for XX【六花の翼・番外編】



「清良……聞いて?」


「なによ、あんた、太一の味方するつもり?

何でもいいから、この荷物なんとかしてって言ってよ。

これじゃ新しい彼氏も作れないじゃない」


「もう、清良……」


まりあはあたしを見つめたまま、ため息をついた。


「あのね……太一ね、たまに連絡くれてたんだ。

仕事で地方に行った時……」


「……?」


「あ、あの、ほら、

あき……らさんの、ことについて……」


「見つかったの!?」


まりあは、ふるふると首を横にふった。


ためらいがちに、名前を呼んだだけで。


その顔は、もう泣きそうになっていた。


「ううん。見つかってはないんだけど……

それらしい人の噂を聞くたび、連絡してくれてたの。

だけど、ちょうど2ヶ月前くらいに……

もう、探さなくていいよって、あたしから、言っちゃったの」


2ヶ月くらい前……


ちょうど、あたしと太一が別れたときくらいだ。


それまで、太一は……。


あたしには言わなかったけど、まりあにマメに連絡してたのか……。


「何で……もう、探さなくていいの?

新しい彼氏でも、できた?」


「う、ううん、この前別れちゃった」



まりあは気まずそうに、自分の前髪をいじった。


「バカだと思うかもしれないけど……

私ね。

瑛さんの名前を聞くだけで、苦しいの……」