Thanks for XX【六花の翼・番外編】



あの頃は、毎日が辛くて、怖くて。


瑛さんとも、絶対仲良くなれないって思ってた。


まさか、こんな日が来るなんてね……。


あ、違う。


これ、模擬だった。


模擬挙式だった……。


仕事を忘れてしまうくらい、あたしの胸は高鳴っていた。


不思議だな。


隣に立つのが、いつもの後輩から、瑛さんに変わるだけなのに。


どうしてだろう。


緊張する……。


あたしが見送ってきたお嫁さんは、皆こうやって緊張したのかな。


ずず、と長くて重いスカートを引きずって、

あたしは瑛さんが待つ控え室へと向かった。