「お待たせ。わあ、おいしそー♪」
「じゃあ食べようか」
太一が用意してくれた朝食と昼食の間のご飯。
あたしは素直に喜んだ。
だけど太一は、なんだか苦々しい顔。
そして、パンをかじって一言。
「昨日は誰と、どこで、何してたの」
あぁ……。
何かよからぬことを想像してるな?
「誰かさんが帰れないってメールをよこしたから、
仕事仲間と飲みに行って、その後歌いに行きました」
「それで、午前3時になったわけ?」
「そんなんなってた?」
「覚えてないの?」
はあ、と太一はため息をついた。
「しっかりしなよ……。
剣がなけりゃ、普通の女の子なんだから。
いつまでも強かった頃の自分じゃないんだよ?」
気をつけなさい、と太一はお父さんのように言った。
威厳はゼロだけど。
とにかく、浮気疑惑はあたしの考えすぎだったらしい。
太一は、普通の心配をしただけ。
なーんだ。
ちょっとは疑ってくれてもいいのになー。
「太一も、どうして家にいたの?」
「仕事が予想外に早く終わったから」
太一の言葉は、簡潔だった。



